小学5年生の話です。
父親が、私に自転車を買ってくれました。
洋服やおもちゃなど、いつも姉のお古でしたから、
まっさらの自転車がやってくると思うと、
とてもウキウキソワソワの私。
2階の窓から、父親が来るのを待っていました。
向かいの家の壁から、現れた父親を見て
不思議に思いました。
自転車に1度も乗らず、ずっと歩いてたんです。
私は、家に着いた父親に聞きました。
「なんで、自転車乗らないの?歩くのしんどかったやろ?」
すると、
「この自転車は、お前のやから
1番最初にお前が乗らなあかんのや。」
今でも、あの時の光景が忘れられません。
1番に乗れた私の自転車。
そして、父親の言葉。
それはそれは、とても嬉しかったです。
当時高級な4万円するミヤタの自転車。
ブレーキが切れないようにと、ワイヤーじゃなかったです。
中学生になった私は、
その自転車でクラブの試合に行きましたが、
おまわりさんみたいな、郵便屋さんみたいな
この自転車が、イヤでした。
みんな最新のお洒落なデザインだったからです。
高校は、これで通学し、短大も社会人も
これで駅まで行きました。
その頃になると
「つうちゃんの自転車、レトロでお洒落やなぁ。」
と、誉めてもらえたり、自転車屋に持って行くと
「これはいい自転車や!こんな自転車、今はもうないよ。」
と、店主に誉められたり、いい気分でした。
結局私は、この自転車に25年間乗り続けました。
4半世紀です。
最後は、ブレーキがきかなくなり、修理せずに
乗らなくなりました。
大好きな水色の自転車。
ブレーキがうるさくなってから
「恐竜」と呼んでた自転車。
実家に行くと、片隅に置いてあります。
絶対に捨てないで。大事な宝物だからと、
両親に言ってます。
でも、あの時の父親の言葉が宝物とは
1度も言えない私です。
父親が、私に自転車を買ってくれました。
洋服やおもちゃなど、いつも姉のお古でしたから、
まっさらの自転車がやってくると思うと、
とてもウキウキソワソワの私。
2階の窓から、父親が来るのを待っていました。
向かいの家の壁から、現れた父親を見て
不思議に思いました。
自転車に1度も乗らず、ずっと歩いてたんです。
私は、家に着いた父親に聞きました。
「なんで、自転車乗らないの?歩くのしんどかったやろ?」
すると、
「この自転車は、お前のやから
1番最初にお前が乗らなあかんのや。」
今でも、あの時の光景が忘れられません。
1番に乗れた私の自転車。
そして、父親の言葉。
それはそれは、とても嬉しかったです。
当時高級な4万円するミヤタの自転車。
ブレーキが切れないようにと、ワイヤーじゃなかったです。
中学生になった私は、
その自転車でクラブの試合に行きましたが、
おまわりさんみたいな、郵便屋さんみたいな
この自転車が、イヤでした。
みんな最新のお洒落なデザインだったからです。
高校は、これで通学し、短大も社会人も
これで駅まで行きました。
その頃になると
「つうちゃんの自転車、レトロでお洒落やなぁ。」
と、誉めてもらえたり、自転車屋に持って行くと
「これはいい自転車や!こんな自転車、今はもうないよ。」
と、店主に誉められたり、いい気分でした。
結局私は、この自転車に25年間乗り続けました。
4半世紀です。
最後は、ブレーキがきかなくなり、修理せずに
乗らなくなりました。
大好きな水色の自転車。
ブレーキがうるさくなってから
「恐竜」と呼んでた自転車。
実家に行くと、片隅に置いてあります。
絶対に捨てないで。大事な宝物だからと、
両親に言ってます。
でも、あの時の父親の言葉が宝物とは
1度も言えない私です。